空き家対策特別措置法を分かりやすく解説してみる

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平成27年2月、空き家対策特別措置法という法律が施行されました。趣旨を一言で言うと「空き家を適切に管理しよう」ということです。 今の日本では、適切に管理されておらず古くなった空き家が震災のときに被害拡大を招いたり、火災を招きやすくなっていたりするために放置しておくと今後深刻な影響を及ぼすと懸念されているのはご存知でしょう。 それを適切に管理して危害を及ぼさないようにしましょうというのがこの法律の趣旨です。

空家はこれまでと違い、固定資産税や都市計画税の税制優遇を受けられなくなり、固定資産税の場合、最大でこれまでの約6倍の金額を、都市計画税に関しては最大約3倍の金額を支払うことになるかもしれないのです。 不安に感じる人も多いのではないでしょうか。 今回はこの空家対策特別措置法について詳しくご紹介します。

空き家対策特別措置法の趣旨と目的

平成27年2月に施工となった、空き家対策特別措置法(一部は5月施行)。一部では空き家対策元年と言われる2015年を起点とし、政府は今後も空き家対策に力を入れていくと観られています。 その重要な核となるこの法律。適切な管理が行われていない空き家が古くなり、朽ちていく中で火災を生みやすくなったり地震の際に倒壊したりして近隣住民の生命、身体および財産に危害を加えることを政府は懸念しています。 勿論、近隣住民の方もそういった危害を被るのは避けたいですよね。この発想から空き家対策が望まれるようになりました。

これまでもお願いベースで空き家対策を進めてはいたものの、思うように対策が進まず渋っていた状態でした。 そこで法律の根拠を作ることでより立ち入った指導ができるようにしたというのが今回の大きな目的ともいえます。 そのため、空き家かどうか調べるために立ち入り検査が行われたり、罰金が科されたり、もしくは強制的な撤去作業が行えるようになったのです。

どういう住宅が対象となるのか

では、その空き家として認定されるのはどのような住宅でしょうか。国土交通省では、対象となる空き家を「空家等」、さらにその中でも自治体がが判断し、市町村長の命令が及ぶ空き家については「特定空家等」としています。

「空家等」とは、1年を通して人の出入りや電気・ガス・水道の使用がないことを基準にしているようです。 さらに、「特定空家等」はその中でも次のような条件を定めています。

倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

著しく衛生上有害となるおそれのある状態

③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態

④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

これではわかりにくいので、国土交通省の定めたガイドラインをもとにもう少し具体的に言及してみましょう。

①については、柱が傾いていたり屋根が変形していたり、バルコニーが腐敗していたりと皆さんが想像する通りの空き家ですね。 ②についても、ごみが不法投棄されていたり、多数のねずみやハエなどがうろついている状況を指すようです。 ③も屋根や外壁が、汚物や落書きなどで汚れていたり、多数のガラスが割れていたりするものを指します。 ④では、動物の糞尿放置による臭気、シロアリの大量発生、木の枝などが道路にはみ出て交通を妨げるケースなどが挙げられます。

国民生活への影響は?

気になる自分たちの生活への影響ですが、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。

一番大きいのは、税制優遇がなくなることでしょう。

というのは、これまで住宅用地にかかる固定資産税には優遇措置がありました。 住宅が建っていることで固定資産税は最大1/6になっていたのです。また、都市計画税は最大1/3に減税されていました。 これらの優遇措置のために空家の放置が進んだのだと政府は見ているようです。空家を持っている人にとっては大きな痛手ですよね。 これまでの6倍近くの固定資産税と3倍近くの都市計画税を支払わなければならなくなるかもしれないのです。

また、たとえば自分が「特定空家」の持ち主で立ち入り検査を求められた場合、それを拒否すると過料が科せられます。 さらに、撤去や修繕などの命令や指導が行政から入ることも。

空家の持ち主はこれまで通りの生活をしていられなくなってしまうかもしれません。

まとめ

今回の空き家対策特別措置法は、近隣住民の安全確保のほかにも、これまで使われていない古い空家があったせいで有効に活用しきれていなかった土地を活用したいという思惑もあるようです。確かに都内でも結構古い建物って見かけますよね。

今回の空き家対策特別措置法施行をきっかけに、空家の有効活用を考えてみてはいかがでしょうか。